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BRAND STORYブランドストーリー

宮崎県串間市、自然豊かな日南海岸近くにオフィスを構える「スローウォーターカフェ」
南米エクアドルの森を守る活動を行いながら、現地の人々と共同企画した商品の輸入販売を行っています。
『スローな社会』を目指し、環境・文化活動を行うNGO法人「文化NGOナマケモノ倶楽部」から生まれた企業です。

『つながることで、お互いの暮らしや文化をより豊かにしてゆく』をモットーに、市場価格に左右されない直接取引を継続することで「生産者の生活の安定」と「消費者の美味しい」を両立させる貿易の形を実践しています。

 

 

現在スローウォーターカフェを運営しているのは渡邉尚さん。
都市と農村の交流に取り組むNPO法人「トージバ」の代表でもあり、大豆を育て味噌を作る交流活動「大豆レボリューション」などの主催も行っていました。
現在は東京から宮崎に移住し、自らお米を育て、馬を飼い共に暮らしながら、4人のお子様を育てています。サーフィンもほぼ毎日通うほど、お好きなんだそう。
自然の循環に沿って、伸び伸びと生活されている渡邉さんの笑顔はとても朗らかで、はつらつとしています。

クアドルの自然と人々に魅せられて

スローウォーターカフェとエクアドルの繋がりは、20年以上前から。
創業者であり渡邉さんのパートナーでもある藤岡亜美さんが、大学在学中に文化人類学のフィールドワークで訪れたことが始まりでした。
生物多様性に富んだ現地の村で、伝統農業を行い、持続可能な生活をしている人々に感銘を受けた亜美さんは、NGOで環境保全活動に取り組むかたわら、現地の植物を利用した加工食品や雑貨を日本で販売することを決意します。
当時サラリーマン(日本福祉大学 研究員)であり、トージバ代表理事としても活動していた渡邉さんは「土と平和の祭典」という音楽と農業のイベントで亜美さんと出会い、彼女と共にエクアドルを訪れ、同じくその土地や風土に魅せられたそうです。

 

 

「うちのチョコレートには、パワーがあるんです」

カカオ栽培からチョコレート作りまで一貫してエクアドルで行われているスローウォーターカフェのチョコレート。
口にした人からは、その力強い味わいとカラフルな芳香に、驚きの声が上がることも。
元気になれるから、と友人に送る人もいるそうです。
普段口にしている食物との
『違い』を体感して、現地の人々や文化、環境に興味を持ってもらえたら……そんな想いで、渡邉さんは現在も事業を続けています。

一枚のチョコレートに詰まった現地の人々の営みを感じて欲しい

「年間を通じて変化がないことが、商品としての1つの目標であり標準ですが、気候や時期で味わいが変わるのは農作物として自然なこと。うちでは、果実や花を思わせる芳香が特徴的なアリバという品種のカカオ豆を使用していますが、同じ品種でも、獲れる地区や時期で味に変化があります。変わっていく自然を丸ごと感じられるのも、スローウォーターカフェのチョコレートの魅力です」

一枚のチョコレートから、エクアドルの森々の風景や、これまでに出会った現地の人々の顔が浮かんでくる、と渡邉さんは話します。

「山に分け入ってフルーツやナッツを採集する人、収穫したサトウキビから汁を絞って砂糖を煮詰める人、ヤギのミルクからチーズやヨーグルトを作る人……現地の人々はお金に変わる物だけを採集したり栽培しているわけではなく、その土地を活かして、それぞれに役割を担って共生しています。売れる物を効率的に作って、そこで得たお金で生活することが一般的な日本では想像もつかないですが、伝統的な有機農法で作ったものを分かち合い、自然の循環の一部として人間が存在している――そのような生活スタイルもある、ということを知って頂けると嬉しいです」

 

 

「オーガニックやフェアトレードなど、他者が定めた認証を利用するのではなく、共感で繋がる関係性を大切にしたいです。『自分達規格』というか、より本質的で根本的な新しい基準というか。もともと自分たちが当たり前にやっていることを伝えて、生産者も消費者もフラットな信頼関係で繋がれたらいいなと。我々のチョコレートを手に取って『味の違い』を実感して下さった人達が『どのようにチョコレートが作られているのか』探求するきっかけになればと思います。作っている誰かの顔が見える、ストーリーが見える。それが変化のきっかけになると信じています」

均一な大量生産・大量消費を繰り返す現代社会は、作り手と買い手の関係がどうしても希薄になってしまいます。そんな現状を少しでも変えていきたい。
生産者や製造者が生活に困窮することなく誠実に物作りができる、販売者が過度な宣伝や安売りをしなくとも良さが広まり物が行き渡る、消費者が無理のない価格で美味しく食べ続けられる――チョコレートに携わるすべての人が幸せになれるような、継続可能な互恵関係を築いていきたい。
地球環境や世界情勢の変化に伴うさまざまな課題とまっすぐに向き合いながら、スローウォーターカフェは事業を続けています。

同じエクアドルのアリバ種でも、味わいが違う

スローウォーターカフェでは、エクアドルの2地域、サリナス村とマシュピ農園で作られたチョコレートを扱っています。どちらも「アリバ ナショナル」という品種のカカオを使用していますが、異なる環境で栽培され、それぞれの工房で、独自の製法でチョコレートになっています。

 

 

1つめのサリナス村は、エクアドルの首都・キトからバスで6時間、最高峰チンボラソ火山の近く、標高3000mの場所にあります。
「サリナス」とは岩塩を意味し、一帯では岩塩を採集することができます。砂糖の原料となるサトウキビや、キノコも自生しており、村の人達は
自然の恵みを活用することで「過疎の村」から自立発展を遂げています。(詳しくは亜美さんの執筆された訪問記をご覧下さい)
使用されているカカオ豆は近隣の村々で無農薬栽培されたもので、焙煎から包装まで丁寧に手作りされています。ここでは、渡邉さんご夫婦と現地の人々が「日本の文化によりフィットするような味やデザイン」のアイデアを出し合い、互いに刺激を受け合いながら、力強くユーモア溢れる商品を生み出しています。

 

 

2つ目のマシュピ農園は、首都キトから北に車で5時間のピチンチャ県にあります。
もともとは大規模な森林伐採で原生林の90%が失われていましたが、10年以上かけて木々や虫や菌など、動植物の助けを借りて生態系豊かな自然を取り戻しました。
56haの広大な森を再生させたアグスティーナさんとアレホさん夫妻が営む農園では、コンパニオンプランツ(互いの特性を活かして、成長によい影響を与えあう2種以上の植物の組み合わせ)の原理を活用し、カカオも混栽されています。
近辺にはバナナやグァバやパッションフルーツなどの南国フルーツを始め、コーヒーやスパイス、着生蘭など彩り豊かな花々や動植物達も共生しています。
2019年から製造が始まったチョコレートは、マシュピ農園の自然の多様性を体現しているような、色鮮やかに植物達の香りが広がる、繊細で奥深い味わいです。
土地のパワーと携わった人々のアイデアが詰まったスローウォーターカフェのチョコレート達、是非ご賞味下さい。

オススメ商品

カカオマジック

濃厚で力強い味わいの自然素材を、サリナス村の芳醇なチョコレートでコーティングした一品。
目が覚めるような甘酸っぱさのほおづき、木で甘熟させたセミドライバナナなど、バラエティー豊かなラインナップです。

マシュピ80%

生物多様性に富んだマシュピ農園の動植物がもたらす、フローラルでフルーティな香りと、奥深く優しい味わいが楽しめるプレーンな板チョコレートです。

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マシュピマカンボ

カカオの親戚と呼ばれる果実の種・マカンボがトッピングされた板チョコレートです。
根菜やナッツ類を思わせる独特な味わいのマカンボと、鮮やかでビターなチョコの組み合わせが楽しめます。

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カカオ果実のシロップ

カカオの果汁を煮詰めて作られた、トロリとした舌触りのシロップ。
濃縮プルーンのような濃い甘味と酸味があります。ヨーグルトにかけたり、カレーの隠し味にも。

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SLOW WATER CAFE(スローウォーターカフェ)

所在地:宮崎県串間市市木726
(上記事務所は販売店舗ではありません。商品の販売は、百貨店の催事出展・通販にて行っております)

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