7月24日、ショコラナビ編集部が、twitterのスペース&instagramのライブ配信でチョコレート専門店のアイス3種食べ比べ会を開催しました。こちらの記事では当日のトークの内容がお楽しみいただけます!それぞれのアイスの味わいの違いを、チョコ好き目線でとことん深堀り。
後半には途中参戦のリスナーさんと、チョコと他の飲み物のペアリングについても語ります。
記事では読みやすいようにかいつまんだ内容をお届けしていますが、当日の配信をそのまま味わいたい方はこちらからどうぞ!
※本原稿は、発言者ご本人の許可を得たうえで、実際の発話内容よりも読みやすく書き直されている部分があります。
※「アイス」「ラクトアイス」等の表記は乳固形分・乳脂肪分の量によって定められています。
Tea山さんは今回のチョコアイス3種の感想をツイートにもまとめてくださいました!
アイス3種の食べ比べに収まらず、チョコレートと飲み物のペアリングにも話が発展した今回の食べ比べ会。試聴してくださった皆さま、参加してくださったTea 山さん、誠にありがとうございました!
まだじんわりと暑さの残るこの時期に、チョコレート専門店のアイスクリーム、いかがでしょうか。
https://test-suit-chocolate.com/set-ice/
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目次
各ブランドの紹介
今日は皆さん、お集まりくださりありがとうございます。今日はビーントゥバーでチョコレートを製造されている3つのチョコレート専門店のアイスを食べ比べて、その感想を話しあう、という企画です。皆さん、思い思いに感じたことをお話してもらえたらと思います。
チョコレートアイスのセットはショップ内で販売をしておりますので、ぜひお家でも召し上がってみてください!
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では、まず私の方から簡単に3つのアイスを紹介させていただきたいと思います。
まず、1つめのアイスがnel CRAFT CHOCOLATE TOKYO(ネル クラフトチョコレートトーキョー)のアイスです。こちらは東京の浜町というところにあるお店で、HAMACHO HOTEL(浜町ホテル)というホテルの中にあるチョコレート屋さんです。こちらのチョコレートを作られている村田シェフはパティシエ・ショコラティエ畑出身の方で、フランスなどで今まで修行されてきた方です。サロン・デュ・ショコラにも出店されていて、人気がどんどん高まっている方でもございます。
2つめアイスは、カカオ研究所のアイスです。カカオ研究所は九州でビーントゥバーのチョコレート店をやられていて、元々はお菓子メーカーをやられていたご家族で、今はビーントゥバーに転向されています。こちらのお店はカカオの発酵にかなり力を入れています。もう70歳を超えられているお父様ご自身がベトナムの方に行かれて、ベトナムの現地の方々と共同でカカオの発酵のノウハウを蓄積され、その発酵されたカカオ豆を使ったチョコレートをお店で売られている。で、こちらのチョコレートは、インターナショナル・チョコレート・アワードなどのチョコレートの大会でも賞を沢山取られていて、とても評価も高いチョコレートです。
3つめのアイスですが、Dari K(ダリケー)のアイスです。ダリケーは2011年、まだビーントゥバーという考え方がそこまで浸透していなかった時にお店を立ち上げました。こちらのお店の特徴は、インドネシアで現地の農家の方々とコミュニケーションを取り、栽培管理から共同して行っているというところです。カカオ豆が倉庫で保管されていたりとか、農家で保管されていたりとか、そういう時間がとても少ない、フレッシュなカカオ豆を使ったチョコレートが作れる、というところがとても大きな特徴になります。
以上、ネル クラフトチョコレート トーキョー、カカオ研究所、ダリケーの3つのブランドを紹介しました。いずれもカカオの味だけで勝負しているチョコレートアイスになります。
3つともチョコレートのアイスという非常にオタク向けのチョコレートアイス食べ比べの感想会ですが、是非皆さまお付き合いいただければと思います。
それでは、今回お話してくださる皆さま。簡単に自己紹介お願いしても大丈夫でしょうか。
はーい、どうも。チョコおたくのカデカワです。チョコレート・カカオが大好きで、フリーライターで記事を書いたり、お店を取材したりしてます。 今は大学生をやりつつ、ショコラナビさんで編集部としてお仕事もさせてもらっています。よろしくお願いします。
えっと、チョコレートを食べ続けてます。もう何年くらいかな……もう10年くらいかな。10年? そんなに食べてないから、7年くらいかな(笑)ビーントゥーバーを食べてずっとtwitterに感想を流しています。時々ショコラナビさんのお手伝いとかもさせていただいてます。みなです。よろしくお願いします
こんにちはMallowと申します。えっと、テディベアと一緒にチョコレートの写真をよく上げてる人です(笑) 関西のビーントゥバーの専門店で、一応製造を担当させていただいておりまして、ショコラナビさんでもカカオの記事を書かせていただいたりしております。よろしくお願いします。
はい。えーこんにちは、ue_monといいます。えっと、多分twitterの方はあんまりご存知ないですかね。基本的に僕はSNSはinstagramがメインなので、instagram見てくださってる方、もしかしたらいるかもしれないんですけど。僕もチョコレート、特にクラフトチョコレート・ビーントゥーバーのチョコレートをメインに食べてて。ショコラナビさんでちょっと記事を書いたり、編集したりとか。あといろんなイベントとかを企画したりとか。フリーランスでやっております。どうぞよろしくお願いします。
ありがとうございます。あと、私の自己紹介、すいません、すっかり忘れていました。ショコラナビを運営しております、福永と申します。ショコラナビは、ビーントゥーバーチョコレートやボンボンショコラなどを中心に手作り系のチョコレートを主に取り扱っているチョコレートのネットショップになります。チョコレート好きが高じて始めたお店ですので、ただ売るだけでなくて、チョコレートの新しい楽しみ方とか、チョコレートを作られている方々の個性だとか、そういったものを皆さんにお伝えしていきたいなぁと思いながら運営をしております。よろしくお願いします。
えっと、ここまではしっかりご挨拶をしましたが、いつも皆様でこうやってお話しするときは大体皆さん、オタクの世界に入り込むので(笑)
リスナーの皆さん、ニコニコしながら聞いていただければなと思います。
いざ、実食!
ネルさんのチョコレートアイスから、感想を言っていきたいと思います。こちらのアイスは、果実味のあるベトナム産カカオのチョコレートと、どしっとした風味のガーナのチョコレートをブレンドすることで、バランスを取っているとのことです。ちなみに、カカオ研究所様も同じで、ベトナムとガーナのブレンドだったかと。ダリケーさんはインドネシア産カカオのチョコレートアイスになります。
アイスは実は「アイス」と「ラクトアイス」があるんですよね、今回。
あっ、よく後ろを見ていらっしゃる。
ふふ。
すごく重要なとこですね、これね。ネルクラフトさんはアイス。乳脂肪分11パーセントで、あとは無脂乳かな。固形分が4パーセントのアイスですね。
カカオ研さんのはさっぱりしとるんですよね、なんか。ジェラート寄り?
ネルのアイスは香りが華やかでテリーヌのような滑らかさ
ネルさんは「アイス」なので割と滑らか。キャラメリックで、すごい蜜っぽい感じですね。酸味はそんなにない。乳感も(控えめで)割と市販のアイスと比べるとさっぱりとしてる感じですね。
華やか。
うん。あまーい感じ。砂糖の甘さっていうよりは、香りの方が甘さを感じますね。
確かに。レーズンっぽいかな、と思ったんですよね。ちょっと色っぽい。ネルさんの味だなって感じしませんでした?
ミルキーな感じ。
ここ、あれですよね。お酒チョコとか、おしゃれな味の(チョコ菓子)を多分作ってらっしゃるショコラトリーさんだと思うんです。ああ、なんかそれっぽい味だなと。
すごくショコラティエらしい滑らかな口当たりのものですね。キンキンに冷やして食べた時と、ちょっと溶かして食べた時の印象は多分だいぶ違う。溶かした時の方がすごく滑らかさを感じやすい。ガナッシュみたいな感じの。
あ!そうそう、ガナッシュ。そんな感じ。滑らか、ねっとり。
チョコレートテリーヌみたいな。
味がくっきりした感じでした。
まとまりがすごい綺麗といいますか、すごくこう「美味しいチョコレートの味」っていうのに、綺麗に(まとまっている)。ショコラティエさんらしいチョコの扱いだなぁと思ってます。
アイスって言われて思い浮かべる王道な味かなあと。
そうですね、この3つの中ではほんとに王道な感じ。
すみません、さっきの種類別の話は整理して皆さんに紹介した方がいいかなと。ネルさんのアイスが種類別に言って「アイス」、ダリケーさんも「アイス」で、カカオ研究所さんが「ラクトアイス」になってます。
ダリケーさんのアイスは裏面に「チョコレート脂肪分(量)」まで書いてあって、おお、詳しいなと。
マニアックな感じがしました(笑)
ダリケーのアイスはしっかりとカカオを感じられる
ダリケーさんがいちばんマニアックな味しません?
すごくいい意味で「カカオ臭い」感じというか……(笑)
ダリケーさんだけニブが入ってるんですよね。他はアイス生地だけなんですけど。なので本当にカカオらしい。ちょっとスモーキーさもありますね。厚みがありますね。食べ応えがあって、香りの厚みがある感じが。
「グルマン系」ってやつですよね。いわゆる。あの、キノコとかそっち系。なんだろう、アーシーっていうのかな。でも多分、食感だけで言うとダリケーさんのが1番ふわふわしてて、なんかすごい、こう、入りがいいっていうか、スルッと入って溶けたみたいな感じの食感なんですよね。各社使うチョコによって、自分のとこのチョコが1番いい(ようになる)テクスチャを作り出したのかなって思いつつ食べてます、今。
私の周りのそんなにチョコラーじゃない方にも食べていただいたら、結構お酒っぽいっていうコメントがあって。なんかラムっぽい、こう……。
なんかスモーキーな感じがするからですかねぇ。
重厚感がある感じっていうのを、そういうふうに皆さん感じられたのかな。
ちょっとダークラムっぽい感じですかね。樽香みたいな感じ……だと思うんですけど。ちょっと洋酒っぽい。ラムっぽいというより、洋酒っぽいって言うんですかね。
なんかさ、あれじゃない? どちらか言うたら、ダリケーさんの方がウイスキーぽくて、ネルさんの方がちょっと洋酒? ダリケーの(アイスを)食べた後にネルさん食べると、うわ、すげえ華やか!ってなる。
ネルさん、フルーティ系やと思います。
私の周りの方の意見では(カカオ研究所さんのアイスは)クリームチーズみたいって言わはる方が結構居ましたね。
生クリームが入ってるんでしたっけ? カカオ研さんの。
カカオ研さん(生クリームは)入ってないですよね。
砂糖とチョコだけ(笑)
カカオ研究所のアイスは「かぼちゃプリン」みたい
カカオ研はなんかね、あれはかぼちゃプリンっぽいんですよね、すごく。そうね、キャラメルソースのかかった手作りのこう、かぼちゃプリンのほっくり感。すごく、バランスがすごくいいですね。
かぼちゃ! 言われてから食べたらかぼちゃの味がする(笑)
さつまいも系の甘さがします。
ほっこり系。
アイスって言われてイメージするものと全然違うというか。作られた過程から言って、作られている中の人のお話では、もうほぼチョコレートに水を入れて、泡立てて凍らせただけですって状態。
だから、カカオ研さんのは結構カチカチの状態だと、すごく氷感があるんですよね。粒感みたいのが少しあってマットな感じなんですけど、溶かしていくと、そこまで差が出ないんですよ、他のものと。
うん、滑らか。
うん。滑らかにすごくなってくるので、そこの食感の違いは、ま、好みでね。セットはそれぞれ2個ずつ入っているそうだから、硬めにしたものと、溶かしたもので、ちょっと食べ比べても結構面白いと思いますよ。これ。
かぼちゃプリン(笑)かぼちゃプリンの印象になってきた。かぼちゃプリンだ〜!
それぞれ溶け具合が違ってて、ネルと多分脂肪分もあって、1番多分溶けやすくて。(食べるときの準備は)冷蔵庫で2、30分の感じなんですけど。ダリケーさんとカカオ研さんは1時間くらい冷蔵庫において(から食べても)いいかなって。
原材料名を見ると、カカオ研究所さんのアイスはチョコレートと砂糖、あと乳化剤と安定剤なんですよね。
これ、よくアイスの形になったなと思って、この原材料(笑)
ほんとですよ(笑)
あ、これココアバターが入ってるから、それでこう、どうにかしてるのかな。あ、だからクリーミーなのかな。クリーム入ってんのかな?ってずっと見てる(思ってた)けど、全粉乳とかのミルキーさじゃないんだよなあ、ってずっと思ってた。
カカオ研究所さん、不思議にマイルドですよね。
そうですね。多分カカオのブレンドを多分そういうふうにしてあるんですね。チョコレートの生地自体をマイルドなものにしてるのかな。
あとなんかやっぱり、若干こう発酵した風味みたいなものをカカオ研さんから感じますね。発酵されたチーズっぽい旨味みたいなのを感じました。
ま、全体としてでも酸味が強いっていうものはどれもないので、比較的食べやすい気はします。その中で結構違いが(ある)。
ガーナとブレンドしてるっていうのがそのあたりなのかもですね。どれも、そんな酸味出てませんもんね。板チョコで(それぞれのお店の)シングルオリジンを食べた時よりも。優しい感じが。
すごくバランスが取れてますね。
ショコラナビさんの商品ページで、カカオ研さんのアイスの説明で「ほんのりクリームチーズのような風味」と書いてあって、ちょっと分かりました。カチカチめの時の方がそう感じるかも。溶けてくると、かぼちゃ、さつまいもみたいな感じになってくる。
ちょっと甘みが出てきますよね。溶けてきてからの方が。なんか(リアルタイムで食べられていないこともあって)かぼちゃ感がちょっとわかんなくて。もっとナッティーな感じに捉えてました。う〜ん、かぼちゃかあ、と思って。
今なんかもう煮たかぼちゃの気持ちでいっぱいになってる(笑)うん、溶けてくると本当にかぼちゃ。
かぼちゃプリンです、ほんと。
アイスとお酒のペアリングも楽しめそう!
うーん、なんか、お酒とかも色々合わせたい感じですね! ダリケーさんのにウイスキーとかすごく良いと思う。あとはそうだな……多分カカオ研さんとかも……芋焼酎とか合わせたいですね。
(笑)お酒好きですね!
基本ハイアルコールですけど。ネルさんは意外とワイン……オレンジ系のワインとかでも合わせられるかな。ネルさんが1番多分ふくよか味っていうか、甘さの香りが強いので、白系のワインで、 まあ、ちょっと渋みのあるオレンジとかは、割と口の中でバランスが取れるかな、みたいな。
キリッとするかも。うん、白ワインとかの方が。
ネルさんのアイス自体に、柑橘の果皮っぽさがあるかもしれない。
ネルさんの使われているベトナムのカカオ豆は、契約農園さんのやつなんですけど(ネルさんの)ベトナムのチョコレートがそもそもこういう雰囲気。華やか〜な感じで。
あっ、ベトナムでもベトナム違いってこと?
そうですそうです。カカオ研究所さんは発酵から手掛けられてるんで。
自分とこの農園ですもんね。
だいぶ違いますよ、これは。食べ比べてもらえると。
いやぁほんと、このセット作ってよかったああ〜ってなりました。
(ダリケーさんのアイスは)すごい、パワフルな感じですね。アイスがすごい。
どっしり感。
一番「チョコレート」はネルさん。一番チョコレート、って感じじゃないですか、ネルさんのって。「カカオ」っていうのはダリケーさんが。カカオって感じですね、食べてる感じ。
ネルさんは、お店のボンボンショコラなんかやお菓子を食べてても、やっぱり ショコラティエの前にこうパティシエっていうか。馴染みのある味を作ってくれる……それでいて、こう、ちゃんと高品質な感じの味で。どれも美味しいなぁって。
ペアリングの作り方を語る
コーヒーに合うチョコどれですか、とか、ワインに合うチョコどれですか、って聞かれることも多いんですけど……「コーヒー」って言った時の幅の広さとか「ワイン」って言った時の幅の広さが莫大すぎて(笑)
でも、まあ、そうですね……嗜好品、どれか一つ齧ったことある人はなんとなく分かる。逆も然り。チョコレート合いますよ、と言われて、どのチョコレートですか? みたいになりかねないので。せめてミルクかダークかどっちか選んでくれ、みたいな(ことは)結構ありますし。ドリンクペアリングは結構そういうの多いですね。
今、インスタライブの方から「やぶきた茶は渋くて合わなさそう」ってコメントが来ました。
ああー、やぶきた。やぶきたはそうねえ……うん、どっちがいいんだろう。おくみどりとかそういう感じなのかな。ちょっと爽やか系の品種とか。
おくみどり(※お茶の品種)美味しいですよね。
おくみどり美味しいっすよ。結構、静岡系の清水とかあの辺で作ってるね。すごく美味しい、僕の中で。
煎茶自体がある程度いいお茶だったら、それだけで結構チョコとの幅が合うっていうか、懐深い感じがして、そんなに……すごい相性悪いっていうのはあんまないかな、っていう気がします。
あと「チョコの酸味や甘み、苦味、渋みとありますが、どこに寄せてドリンク選びますか」という質問です。
んー、ペアリングって、基本がもう決まってるんですよね。まあ、その、ドリンクペアリングの場合とかだったら、同調させるか、強調させるか、全く別の反対のもので合わせるか、っていうペアリングの基本がもうそこにあるんで。同じフレーバーを取ってそこに近いものを合わせて、相乗効果というか、積み重ねるペアリングの仕方と、全く違うものを合わせに行くか……っていうやつですね。例えば、すごくパンチのあるものに、すごくソフトなものを合わせて、邪魔をしないっていう割と置きに行った合わせ方と、真反対のものを合わせるっていうところで、どっちもこうエッジを立たせるみたいな合わせ方、っていう大体、その3つがペアリングの基本ってよく言われますけど。それとは別に、ほんとにもう香気成分とかをガーンと調べて、補い合うっていう。ペアリングとマリアージュの違い、とかよく言われたりするんですけど。マリアージュはそういう、すごく高度な技術になってくるので、成分を知ってて「これとこれを組み合わせると、こういう香りになる」とバチっとこう、合わせに行く感じですね。
ただこれはすごく高度なので、お家でできる範囲で、ペアリングで。まあ、どちらかという近いものを合わせる方が。例えば、柑橘のフレーバーがあるから、柑橘のフレーバーのある飲み物とか、食べ物で合わせましょう、とか。そういう方がストレスにならなくて済むというか。お家で手に入るものでやりたいので。どっちも買い揃えてやるっていうのは、すごくハードルが高いですよね。
嗜好品のチョコもそうですけど、ペアリングに使うものが高いとか、1回しか買えないかもってなると「無駄にしたくない」みたいな気持ちが、多くの人にはあると思うので、そういう時には同じような香りと味で合わせるのが失敗がない。けど、私みたいな変な人は、失敗してでもちょっと挑戦しにいきたい(笑)
好奇心が勝ってしまう人は、色々合わせてみて、ちょっと(風味が)ぶつかってみたり、失敗しつつ……お、なんか相乗効果があるぞ、みたいなものを見つけるのも、楽しいっていう。
その、あれですよね。さっきのue_monさんのお話をになぞらえていうなら、例えば1個の飲み物に対して、同調するやつと、反対になるやつと、全然違う方向性に行くやつのチョコが1個ずつセットになってるとかさ。これがマリアージュの違いか、みたいな。 こう、色んなやり方があるんだよっていう。なんか、そういう好奇心を満たすセットがちょっと欲しいなっていうのは(あります)(笑)
ああ……結構、なかなか高度ですよ、それをやるのは(笑)
私も、やるの大変だなと思って(笑)今考えながら、ちょっと、ベトナムのカカオに緑茶合うかな?ってずっと考えてたんだけど……なんか難しいね。
今回出てるものとか、どちらかというと、ベトナムベトナムしてない。多分、一般的なベトナムっぽさっていうのはそこまで抑えた作りなので。これがもうちょっとね、すごくこうエッジの効いてるベトナム……いわゆる酸味がすごく強いタイプのベトナムのチョコレートとかだと、またちょっと緑茶……ううん……緑茶……。
ペルー(のシングルオリジンのチョコレート)は緑茶と合うと思うんです。でもガーナは一番合わないと思う、緑茶。
あ〜。わかりみあるなぁ。
コーヒーと緑茶飲んでたみたいな雰囲気になるじゃん。でも、それもセットで合ったら面白いけど、でもそういうセットは要らないかな(笑)ちゃんとした(ペアリングの合っている)セットがいいよね、みんな。
挑戦したい人しか買ってくれない(笑)
(笑)
でもあれですね。確かに、元々コーヒーとのペアリングってうーん、って思ってたけど、このガーナみたいな凄くしっかりした感じの味の強さがあるものだと、コーヒーとの合わせが楽、って言ったら変ですけど。
ま、楽ですね。バランスが取れてるし、味わいもすごく強いわけじゃないんで。
ガーナはミルクが一番合うと思う!(笑)
例えば、フルーティーなものとか、多分。要はベースに使われることが多いですよね(ガーナは)。チョコレートとかのお菓子にしても、ベースに使われることが多いんで。例えば、柑橘系の香りのあるお茶に合わせるとか、紅茶とか。まあ、あのハーブティーとかでもいいと思うんですけど。フレーバーティーの方がいいのかな。そういうものとかだと、多分合わせやすい。ガーナとかは。
(マリアージュ・フレールの)マルコポーロとかね、いいね。
今煎茶で話してきたけど、ほうじ茶もね、合わせやすいですね。香ばしさがあって。
そうですねー。やっぱ日本のお茶って基本煎茶が多いけど。それとは別にそば茶とか。玄米茶、蕎麦茶。あと、僕好きなのが京番茶。凄く大好きで。スモーキーなお茶。あの、なんですか、野焼きの匂いですね。僕はもう一保堂さんの京番茶を凄く押してるので。夏は、冷たく飲む方がいいですよ。ヤカンでだして。
実際にアイスを食べてくださったリスナーさんも参入
みなさんのツイートを見て、今回この企画に合わせてチョコアイスを買ってくださったという方ですかね。
皆さん、初めまして。Tea山です。
いかがでしたか。
はい、今ちょうど皆さんの(お話を)お聞きしながら、3つ全部食べてました。
ちなみに、どういった印象でした……?
そうですね、ネルさんは、温度変化で食感が凄く変わるのが面白くて。最初ザクザクした食感から、固めのチーズケーキみたいな食感になって、最後はチョコクリームみたいな。すごい面白いなあ、と思ってました。カカオ研究所さんは、ほんと皆さんの仰るように、もう、かぼちゃ(笑)表現に困ってたので、あーそうだよなあ、確かに、とue_monさんのお話聞いて思いました。ダリケーさんも本当にウイスキーみたいな感じで。これ、ずーっと食べてたら酔っちゃうんじゃないか、って思うくらい。
ショコラナビ企画
— Tea山1208 (@Tea12082) July 24, 2022
専門店チョコアイス食べ比べセット
紅茶を飲みながら、スペースを聞かせて頂きました。それぞれ、制作メーカーさんのコメントの資料もあって楽しかった🤤 pic.twitter.com/4w2HFRgVuA
いや、すごい。ちゃんと、食べ比べができてる感じですね、もう。違いがちゃんとわかる。
企画冥利につきます。ありがとうございます。
ちなみに、Tea山さんはプロフィールやツイートを見てると、アイコンもお茶っぱで、お茶が好きそうな感じですが、チョコレートにこういうお茶が合うんじゃないかってご提案ありますか。
私、日本茶インストラクターで。日本茶はよく飲むんですけど。「あさつゆ」っていう品種があって。品種の香りが豆香のする香りなんですよ。合わせたら面白いんじゃないかなって思ってます。
名前は聞いたことあるけど、飲んだことないかもしれないな。
あさつゆ……あれ? でも静岡でも作ってる?
そうですね、静岡でも結構作ってらっしゃると思います。
豆香ってなったらナッティーな感じのチョコ合わせていくのが王道ですかねえ。
まあ、豆っぽさがあるんだったら、うーん……ベトナムとかはアレ(微妙)ですけど、タンザニアとか多分、結構いいんじゃないですかね。あとインドとかもいいんじゃないですかね。
「あさつゆ」っていうのは茶葉の品種名?
はい、品種名ですね。日本には大体、茶の品種で、登録されているのだけで110種類くらいあるので。その中の一つで、生産も結構してらっしゃる農家さんあるので、見つけようと思えば見つけられると思う品種です。
お茶も沼が深そうですね……100種類。
いや、そうなんです。お茶はすごく沼なので、あの、あまり突かない方がいいと思います(笑)Tea山さんに(チョコとお茶のペアリング)セットを組んでいただいて(笑)チョコレートはショコラナビさんに用意していただいて、お茶はキュレーションしてもらうという。
お茶を、チョコレートに色々合わせられそうなブレンドにしてほしい。 ほうじ茶って、さっきチョコに合わせやすいって話だったんですけど、やっぱ香ばしすぎるっていうか。味がやっぱすごい強いので、ほうじ茶合わせるとお茶が勝ちがちで。ほうじ茶と煎茶どっちも使ってブレンド作って、チョコレートに割と幅広く合うようなブレンドできるんじゃないかな。
僕、煎茶オンリーよりも、煎茶ベースで玄米茶とかの方が合わせやすい。
玄米茶か、なるほどなるほど。
そば茶と玄米茶、どっちかっていうと玄米茶の方かな。結構合わせやすい。
(そば茶か玄米茶を)ちょっと入れると、渋みと香ばしさあたりのバランスが。
うん、比較的取りやすいので。香ばしさもやっぱすごく、玄米茶の方は割と軽めな香ばしさ。あと涼しさ、みたいな。水出しでも凄く涼しく飲めるし、普通にお湯で出しても、割と香ばしさがチョコレートとそこまで被らないんですよね。なので、すごい綺麗に重なる感じですね。チョコレートの方がもうちょっと深みのある香ばしさになってくるので。
似てるけど被らないっていうの大事かもしれませんね。
そうですね、はい。
緑茶と七味チョコみたいなの合いそうな気がするんですよ。
あー、わかりました。美味しい(笑)
なんかね、イメージ(笑)ちょうど、今日の夕方くらいにTea山さんとレモンと緑茶が合うんじゃないか、みたいな話をしてて。色々、掘ったら沼だけど、あったら面白そうというか。他のところではないセットになるっていうか。
日本はね、柑橘も多いですからね。色々多分できると思いますよ。
社長(福永さん)、お願いします!(笑)
社長!(笑)
個人的には、酸味がしっかりある柑橘、渋みとか好きなので、市販なのでやっぱり甘いみかんとか、甘さがフォーカスされるじゃないですか。でも、チョコレートに合わせるってなったら酸味、渋みも生きてくるのかなって感じです。まあ、どう合わせるのか、っていうあれ(問題)もありますけど。
尖りまくってるお茶に、尖りまくってるチョコ合わせる、みたいなこともやりたいです。
難しいですよ(笑)
マニアックなところを……(笑)
なんですかね、やっぱりね。オンラインで販売してるとその説明を全部みんなに聞いてもらってから食べるってのがやっぱ難しい。だから、イベントとかでバッチバチに(合わせて)してるものとかは、なんですかね。そのライブ感もあって、合わなくてもある程度納得がいくんですよ。そういう受け止め方はできるんですけど。やっぱり商品を発送して、受け取って「なんか違うな」ってなると、それはそれで結構難しい。割と置きにいったものにしかならないですけど。もしかしたら、イベント形式でね、オンラインで。こういうインスタライブとかスペースみたいなものを使って商品を食べるとか、参加するみたいなイベントだったら、ちょっとエッジの効いた組み合わせとかも全然アリかもしれない。
そうですね。イベントチケット込みで売って、みたいな感じならいいかもしれないけど。お家で買って食べた時に、やっぱり美味しいって思って欲しいから。お茶でもやっぱりまんもお茶にもよりますけど、やっぱ淹れ方ひとつで結構変わってしまうから。こっちが「ペアリングできてる」って思って送っても、自宅でやると「あれ?」みたいな。
言い出したらね、お水が違うとかね、そうなっちゃうんで。
ね、場所によって。
なんかね、詳しい人の話を聞きながら食べたいってのはあって。説明されるとわかる。例えば「かぼちゃ」って言われたらわかるじゃないですか、それそれ、みたいな。なんかよくわかんなかったけど、それだ、みたいな。なんかこう、緑茶の解説を受けながら食べるとか、そういうのは私もちょっとしてみたい。色んな詳しい人の話を色々聞きながら食べたいなっていう。
本当に適切な解説って、あれはなんか先入観があってそう感じるっていうよりも、誘導してもらえてるんですよね。
うんうん。
それで見えてくるっていうか。すごい上手なテイスティングノート、味の説明とかも。さっき話に出た、出雲のナナイロさんのチョコレートのテイスティングノートとかも、細かくて丁寧で、やっぱりいつも納得させられますよね。
ナナイロさんすごいもうね。テイスティングノートにすごく、かなり心血注いでるんで。あそこまでプロファイリングしてるメーカーがなかなかそこまでいないんで。
あれ書くために私生活の食生活を制限してますもんね。
我々、みんなそんな感じじゃないです?(笑)皆チョコ食べるために食事組んでませんか?
確かに、そうかもしれない(笑)